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大概弾丸の激短い滞在ながら堪能した今年の金沢行。 少し間をあけてたらうっかりまるっと写真を全て消去してしまったうえ、 記憶も薄れかけゆきつつある(……)ので、 本当に備忘録的なメモとして下記。 今回は乙女の金沢にかからなかったので(どういう理由) 21美に足を伸ばさず、 新竪町でノワイヨ、BENLLY'S & JOBなどをのぞいてから せせらぎ通りへと移動。 青山に店舗があったときぶり!のオヨヨ書林で起立して 熟読、大人買いののち隣のひらみぱんへ (タネが定休日だったのでパン的要素はここにかけてた)。 パンと洋食。鉄工所を改装したお店。 どこを切り取ってもすてきな絵になるけれど、 そこかしこでライブな、いきいきとした 会話ややりとり、お店の動く音がする。 いいなあ、時を止めるかのような静謐と ぷっくら時間を膨らませるかのような賑わい。 店名を冠したひらみぱんに、チーズのスコーンを購入。 ひらみぱんすなわちカンパーニュは、酸味がマイルドで ソフト、食べやすく食事に寄り添うお味。 スコーンはしっかりとあたためるに、ぶわっと チーズの香りが広がる(でもツンとはしない)。 今度はぜひお店で夜にお食事とワインとともに・・! せせらぎ通りをさらに進んで夜はつる幸。 祝いの席ゆえ今日は少し贅沢をするのだ。 果たして、伝統と、創作と地の食材の力と、 老舗の矜持と……が結実した一席を堪能も堪能。 一献のあとの始まりのひと品はいかをくるくると巻いて凍らせた ものを出汁に浮かべて柚子を効かせたもの。 しゃりしゃりとした食感と爽やかな香りに夏の卓の スターターにしみじみと期待を馳せる。 この一席、なんと世界三大珍味が思いもよらぬ形で 網羅されていて。例えばこのあとの手毬赤飯にキャビア。 おもしろいですねえ。で、珍妙じゃないんだからまた。 続いて七夕の飾り膳(くわいとうにの擬製ほおずきとか、一つ一つが 作りこまれていて楽しい)、 氷と蓮の葉に乗ったお造り(海老だけでも3種! なかでも食べるラー油との合わせはユニーク。 流行りの調味料も取り入れる余裕)、 加賀瓜をまるごと半分使ってくりぬいたなかに 野菜を詰め込んだ一品、 地産の珍味、くちこを浮かべた鯛のおすまし、 鯛のけんちん焼き(たっぷりのからすみとともに)、 鴨とフォワグラを合わせた茶そば、 たこを混ぜた新しょうがごはん、 ぷるぷるとしたグレープフルーツのゼリー、 茶ようかんにラストはお抹茶。 …楽しいでしょう(笑)。 皆絶賛してお箸を置きましたが、 自分的にもベスト和食かもしれない (これまではなかひがしさんの独走だったけど、 全然タイプが違うからなあ・・あちらでは お昼をいただいたことがあるきりだし)。 さらに、帰りに駅でくちこを購入しようとして いかにつる幸のカットが太っ腹だったか(笑)を思いしった次第。 もちろんけして安くはありませんが、食材や手間暇を 考えると、頭が自然に下がりゆきますな・・。 以上備忘録、一瞬のような滞在に光を詰め込んで。 日々を歩き出す活力は、楽しい、だとか美しい、だとかと 同じくらいに、それを引き出す他者の"素晴らしい仕事"を ひしと感ずることにあるのだなあと過ぎる景色を眺めながら帰京。 無限だよなあ。
by breadandmore
| 2011-08-21 02:03
| 和食
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